日本の多くの地域は四季がある温帯気候です。
地球温暖化により多少感じ方は変わってしまったかもしれませんが、基本的には夏は暑くて冬は寒く、春秋は過ごしやすいのではないでしょうか?
さて、 今回のテーマ「カビ」ですが、やはりジメジメとした梅雨時から暑い夏に発生しやすくなります。
秋冬は気温も下がり乾燥しますが、だからといってカビが勝手に消滅するわけではありません。
では、どうすれば良いのか?
今回は特に「壁紙のカビ」について、お話したいと思います。
なぜ壁紙にカビが生えるのか?
まずカビは①温度 ②湿度 ③栄養分 ④酸素 が揃うと発生しますが、カビの増殖には適した環境あります。
①温度
育成温度 0〜40℃
最適温度 25〜28℃
カビは0〜40℃とかなり広い範囲で育ちますが、やはり適温は梅雨時から夏にかけてでしょうか。
②湿度(水分)
相対湿度 80%以上が必須条件。
浴室でもないのに室内で湿度80%?
と思うかもしれませんが、カビの発生や増殖に必要なのは室内全体の湿度ではなく、カビが生える対象物(この場合は壁紙)の表面の湿度(水分)という事ですね。
また冬の窓ガラスに見られる表面結露や、夏でも壁の内部で起こる内部結露もカビ発生の原因になります。
特に内部結露は表面結露よりも目に見えにくいので厄介です。
③栄養分
ほとんどの有機物や無機塩
ホコリ、汚れ、人の垢、食べこぼし
ペンキの成分や接着剤、プラスチック
なども栄養源にしてしまう。
驚いたことにあらゆる物を栄養源にしています。
だからこそいろいろな場所に遠慮なく生えてしまうのでしょうね!
一般に水に溶ける物を好みますが、高濃度の物はカビの育成を妨げる事もあるそうです(食塩や糖類など)。
④酸素
カビは好気性のため、発生にも増殖にも酸素が必要です。
※ 「菌・カビを知る・防ぐ60の知恵」を参照。
以上がカビが増殖しやすくなる環境です。
カビの胞子が壁紙に付着して上記の環境が揃うとカビが発生して、さらに放置すると増殖してしまうのでしょう。
お部屋のカビは気持ちが悪いし何よりも有害!私もかつてひどい鼻炎に・・・
さて、その生えてしまったカビ!
視覚的にも気持ちが良いものではありませんが、それ以上に問題なのは体にとって有害であることです。
もちろんカビを利用した発酵食品もあります。
それらは有害どころか有益で私たちの食生活を豊かにしてくれますが、お部屋に生えているカビはその仲間ではありません!
では、有害なカビが体に及ぼすとは悪影響とは、どういうものなのか?
カビによる体への悪影響は主に2つあります。
カビによる体への悪影響
①感染症
②アレルギー反応
①感染症
①感染症には真菌感染症(肺真菌症、皮膚真菌症など)があり、症状は以下の通りです。
肺真菌症
(発熱、せき、たん、だるさ、呼吸困難 など)
皮膚真菌症(白癬菌→水虫など)
②アレルギー反応
②アレルギー反応には、
喘息
アトピー
アレルギー性鼻炎
などがあります。
私もかつてひどい鼻炎にかかりました。
若い時に倉庫でバイトをした時のことです。
「カビ臭い部屋だなぁ」と思いながら数時間作業していましたが、その後それまでに経験したことのない、強烈な鼻炎に襲われました!
それからも度々ひどい鼻炎にかかりました。
くしゃみ、鼻水、涙がボロボロ・・・
料理の味もわからなくなるほど、ひどい鼻炎でした。
花粉症かなとも思いましたが、場所や季節に関係なく症状が出るので、やはりカビやホコリが原因だと思います。
私は鼻炎程度で済みましたが、場合によっては重篤な症状になるかもしれません。
そうなる前に対策することをお勧めします。
普段からできる5つのカビ予防策!
ここまでカビの発生や増殖の原因や体への悪影響について触れましたが、カビが生えないに越したことはありません。
ここでは普段からできる5つのカビの予防策についてお伝えします。
5つのカビの予防策
①お部屋の換気。
②サーキュレーターや換気扇、除湿機の使用。
③掃除はこまめに。
④結露を拭き取る。
⑤家具や家電を壁から離す。
①お部屋の換気。
まず何よりもお部屋の換気をしましょう。
カビは湿気が大好きです!
少しの時間でも良いのです、
特に晴れた日はお部屋の空気を入れ換えて、こもった湿気を外に出しましょう。
②サーキュレーターや換気扇、除湿機の使用。
サーキュレーターや換気扇、除湿機を使って、効果的に湿気をコントロール!
狭くて風通しが悪い場所は、除湿剤も有効かもしれませんね。
③掃除はこまめに。
カビの予防にはやはり掃除が欠かせません。
ホコリや汚れはカビの大好物!
カビの胞子やホコリは舞い上がりやすいので、床はフロアモップ、壁はフワフワしたホコリ取りがおすすめです。
特に狭くてホコリが溜まりやすい場所は念入りに!
出来れば掃除機もかけた方が良いですね。
※掃除中はマスクの着用をおすすめします。
④結露を拭き取る。
窓ガラスの結露はパッキンだけでなく、壁紙のカビ発生の原因にもなります。
また壁紙に結露が発生することもあります。
こまめに拭き取ってカビの発生と増殖を防いでください。
粘着物を剥がすのが大変なのでお勧めはしませんが、結露防止テープもありますね。
⑤家具や家電を壁から離す。
カビは湿気やホコリを好みます。
湿気が溜まりやすく掃除しにくい家具や家電と壁の隙間は、正にカビにとっては好環境!
少し壁から離して、風通しが良く掃除しやすいようにしてはいかがでしょうか?
※カビの予防策を5点あげましたが、絶対にカビが生えないわけではありません。
それでもカビが生えてしまったら?掃除のプロおすすめの◯◯を紹介!
日々気をつけていても、カビが生えてしまうこともあります。
掃除するのは面倒くさいのですが、放置しているとどんどん増殖してしまいます。
かと言って壁紙を貼り替えると、それなりの費用がかかってしまいます。
ここでは壁紙にカビが生えてしまった時の、自分で出来る対処法をご紹介します。
注意ポイント
※作業中はマスクとゴム手袋の、着用をおすすめします。
※壁紙の目立たない箇所で、変色や色落ちがないかテストすることをおすすめします。
※特に柄物や白以外の壁紙はご注意ください。
①カビが軽度の場合は家庭用の中性洗剤を薄めて、濡れた雑巾で拭いてください。
あまり力を入れてゴシゴシこすると、壁紙が傷み、カビもすり込んでしまいます。
壁紙が乾いたら消毒用アルコールで除菌してください。
壁紙を乾かす時は、窓を開けたりサーキュレーターを使用すると効果的です。
②カビが増殖してしまった場合は、カビ取り剤の使用が有効です。
私のおすすめは2つ!
1つ目は「純閃堂(JUNSENDO) 」さんの
『カビ取り侍』シリーズ です。
《注意》メーカーホームページより
お風呂、白い壁紙、漆喰、コンクリートなど変色の心配もなく、素材も傷みにくいものに使います。
布製品、色柄物は使用不可。ゴムパッキン、タイル目地はラップを使う必要があります。
※塩素系の商品です。
※ご使用の際は使用上の注意をよくご確認ください。
先日、壁紙のカビにお悩みのお客様宅で使用しましたが、かなり効果がありました。
翌日にお礼のメールで伺いましたが、特にカビ取り剤の臭いも残ってないとのことでした。
またそのお客様はネコちゃんを2匹飼っていますが、特に問題はなく2匹とも元気に暮らしていると伺っています。
時間の都合で『防カビ侍』による防カビまでは出来なかったのですが、次回試してみたいと思います。
2つ目は「カビ取り一発」です。
こちらはジェルタイプのカビ取り剤です。
垂直面でも垂れないので、長時間カビに効かせることが可能です。
壁のような広い面よりも、浴室のシリコンコーキングやゴムパッキンのカビなど、ピンポイントでの使用に便利です。
※塩素系の商品です。
※ご使用の際は使用上の注意をよくご確認ください。
写真は洗面所の天井と壁の境目のカビです。
壁紙がビニールクロスだったので、カビ取り一発を使用しました。
垂れずに壁にとどまって、カビに効いているのがわかります。
まとめ
『壁紙のカビがひどいことに!プロもおすすめの5つの予防策と効果的な解決方法を紹介!』
というタイトルでブログを書きましたが、いかがでしょうか?
ジメジメした梅雨から高温多湿な夏にかけて、カビが発生、増殖しやすい時期ですが、秋冬も油断が出来ません。
浴室のように水がジャバジャバ流せればカビ取りもまだ楽なのですが、お部屋の中ではそうはいきません。
少し変わった例を紹介します。
老朽化した集合住宅でのことです。
共用廊下の劣化部分から雨水が部屋の壁に染み込み、周辺室内の壁がカビだらけになっていたことがありました。
施設の劣化なので掃除だけでは根本的な解決は出来なかったのですが、それでも日々の換気や掃除が重要です。
実際にカビが生えても、
「しょうがないよ…」
「面倒臭いからそのままでいいや。」
「そのうち掃除しよう!」
という方もいらっしゃいますが、健康に良くないことは確かですね!
お部屋のカビ取りをしたお客様は必ず、
「よくこの部屋で寝てたね(汗)」
「よくこの部屋でご飯食べてたね(笑)」
とおっしゃいます。
もしカビが生えてしまったら・・・
よろしければ当店にお問い合わせください。
カビ取りのメニューはありませんが、可能な限り対応いたします。
LINE公式アカウントからのご依頼、お問い合わせもお気軽に!
スッキリとお部屋のカビを落として、快適で健康的な生活を取り戻しましょう!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
※完全なカビの除去や絶対に再発しないわけではありません。ご了承ください。